RAKUTEN

2013年6月7日金曜日

その12 読書~1984年 ジョージ・オーウェル~


1948年に書かれた、イギリスの作家 ジョージ・オーウェル の作品

私はKindle版で読みました




「1984年」の題名は、制作年の1948年の後ろ2つをひっくり返してつけた、という話です

60年以上前に書かれた話とは思えないほどの作品で

近未来の全体主義国家というディストピア(ユートピアの反対です)を書いた物語

ストーリーに出てくる話は現実かと思うような設定と時代背景だと感じましたが

私だけではないはずです


この話をみていると、過去のソ連や中国(今もかな)、北朝鮮、ナチスドイツ

などの国家がこれに近い状態だと考えられます

もしかしたら戦時中の日本軍もそうだったのかもしれませんね

事実、戦時中の日本人には正しいニュースが伝えられなかったみたいですしね



また、作中に過去のニュースなどが書きかえられたり、

人物や出来事そのものが抹消されるというくだりが多々出てくるのですが

最近の中国や韓国との歴史問題などを考えると

「歴史とは事実が問題なのではなく、創られるもの」

というのがしみじみと分かります

”人民の敵” 「ゴールドスタイン」は

現代の中国人にとっては「日本」なんだろうなぁ、とかおもったり



作中、「ニュースピーク(はじめは”ニュース・ピーク”かと思ってた(笑))」

という英語に代わる新言語が出てきます

ビッグブラザー(BB)の独裁政権が新しい言語として導入したものなのですが

語彙を単純化したり、都合の悪い言葉を書き換えていくことで

文化、歴史と紐づいてきた「言葉」の力をそぎ落とし

物事の本当の意味が分からなくなっていく・・・・



「言語が読めなくなること」



「歴史をたどれなくなること」

につながり、やがては「昔何があったか、そこから今何を考えるべきか」

が考えられなくなります。


そういえば、三橋貴明さんが著書の「新世紀のビッグブラザーへ」で





韓国の「ハングル」の純粋化(漢字の排除)

中国(大陸)の「繁体字」

は国民が直接過去の文献を読めなくするという、いわゆる「愚民化」につながる

と書いていたのを思い出しました。


「新世紀の~」では

日本語が「ゆとり文字化」され、「ひらがなとカタカナ」ばかりになって、漢字が読めなくなる

という設定だったと思いますが、これは本当に恐ろしいことで

文字を捨てるということは、歴史と文化、そしてそれに紐づくアイデンティティを捨てることなのだ

と本当に怖くなりました。




長くなりましたが、

富や平和ではなく

「権力やイデオロギー(共産主義、とかだけじゃなくて「人権」とかもそうだと思います)が目的化」

したときが本当に恐ろしいのだと思いました。



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