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2013年11月1日金曜日

その44 GIST再発!?~2つの腫瘍~

嫁の主治医は国立がんセンターです。

しかし、嫁は常時2つの病院から診察を受けています。


一つは、ラジオ波治療をしてもらった、関東中央病院

もう一つは、大阪の高橋先生@大阪成人病センター


この3つをうまく組み合わせながら情報を整理し、治療方針を決めています。


1.関東中央病院にて

先日、このブログでもラジオ波後、初の検査を行ったことを書きました。

その42 術後検査~GISTのラジオ波治療から2カ月~

そこで、腫瘍状のものがある、ことに触れました。



次の検査は2か月後です。

さて、それ以外の先生はどのような見解を出していくのでしょうか?



2.高橋先生のお話し

大阪で診療を受けていた高橋先生が、京橋亀田病院にて診療をスタートしているようです。

すると、関東中央で見えた腫瘍のほかに、もう一つ。

合計で、2つ腫瘍らしきものがある。

とのことでした。。。


二つということは、やはり再発的な感じなんでしょうか???

以外に早い。


一つ目の腫瘍も2カ月でどれだけ大きくなるか、チェック。

それによって、進行の速さなども分かるはず。



3.国立がんセンターにて

そして3つ目。

主治医の国立がんセンターに。


CT結果を見ると、やはり2つの腫瘍が確認された。

ただ、一つはよく見るとラジオ波術後にも残っていたことがわかり、これは焼き残し。

残る一つが術後2カ月で発生したものらしい。。。

結構早い。


主治医からは、

「グリベック効いてなさそうなさそうだから、スーテントに移ろうか」

と提案があったそうな。。。


嫁はこれがすごくショックだったみたいで、終始落ち込んでいる。

病室では泣いてしまったんだそうな。。。

いわゆる「再発」ですしね。

患者にとって「再発」という言葉ほど、絶望的なものはないと思います。



スーテント(ファイザー)はGISTの8割以上が効くという人以外の、グリベックが効かない人やグリベックの効果が薄れてきた人が飲む薬。

最大の欠点は副作用が強いこと。

そして、グリベックが効かないということは、3つの薬=可能性のうち1つがなくなったことを意味する。

残りはスーテントと新薬スチバーガ(レゴラフィニブ)(バイエル)。



4.スーテントを飲むか!?飲まないか!?

嫁は副作用の強いスーテントについて

「グリベックより副作用が強いなんて、きっと耐えられない」

「スーテントを飲むなら、服薬をやめようか」

と以前から口にしていた。


しかし、GIST患者のみんなからは

「生きる可能性が少しでもあるなら、試すべき。やらない選択肢はない。」

と言われ、最近ではどうも

”飲まないという選択肢はない”

と考え方に変わりつつある模様。



どちらも正解、不正解、ということはない。

飲んでも効かない可能性も高い。


最終的には本人が覚悟して決めること。


わたしは基本的に「抗がん剤には後ろ向き」だが、生きる手だてとしてその選択を彼女がするなら、懸命にバックアップするつもり。

もしかしたら効くかもしれない、わずかな可能性があるなら。


さて、本人はどのような決断をするのか!?









2013年10月18日金曜日

その42 術後検査~GISTのラジオ波治療から2カ月~

先日は、関東中央病院でラジオ波焼灼術後、2ヶ月目の検査でした。

そのあたりレポートします。


1.「検査結果が怖い」

一週間くらい前からでしょうか、嫁が「今回の結果が怖い」といつも言っていました。

それもそのはず、ほぼ全滅させたGISTの腫瘍がその後

・どの程度の状態なのか?

・再発しているのか?

・もっとひどければ転移しているのか?

それによって、進行の速さや悪性度の高さが実感としてわかる、ということです。

悪くなっていなければ、いずれやってくるラジオ波再手術も当面はやらなくて済む確率が高い、ということです。


さてさて、ストレスに弱い嫁。

心配事を抱えて今回も関東中央病院にお世話になります。



2.検査結果は?

結論を先に言ってしまいます。

CTの結果、「問題なし」だったそうです(^○^)


まず、他部位への転移はなし

気になっていた、ラジオ波後、焼けてしまった腫瘍の後は少しずつ小さくなっていくそうです。

これ、聞きたかった。

最も大きい7センチの腫瘍も、今回は術前に比べ一回り小さくなっていたそうです。

また、ほかの箇所もおおむね問題なし、とのこと。


ただ、肝臓内に「小さな腫瘍状のものがある」らしく、エコーでチェック。

「今すぐ何か問題がある、という性質のものではない」とのこと。


まぁ、とにかく嫁も私もほっと一安心、といったところです。



3.今後の動向は?

さて、今後ですが、引き続き検査が必要です。

次回は2か月後の12月。

焼いた幹部が小さくなっているか?

そして、気になる「小さな腫瘍状のもの」がどうなっているか?


仮に大きくなってくるようなら、入院~ラジオ波となります。

ただ、生保の手術給付金は前回の手術から6カ月経過しないと支給されないので、もしそのタイミングで手術になったら保険は出ません。

もちろん、健康保険適用&高額療養の範疇なので、それほど大きな負担は無いと予想されます。


引き続き、がんばります。

2013年10月10日木曜日

その41 紹介状について~賢く使ってGIST治療~

今回、病院で「紹介状」なるものを何度も書いてもらった。

シロウトには複雑で、よくわからないことが多いので、気付いた点等を書いておきます。


1.そもそも「紹介状」って!?

その特徴を箇条書きにしてみます。

1)先生から先生宛の手紙

紹介元の先生から、紹介先の先生へのお手紙です。

患者に向けて書かれたものではないので、道義的に開封してはいけません。


2)電子化されている事が多い

最近は電子カルテと連動し、電子化していることも多い。

紙媒体も入っていますが、電子化されたデータはそもそも我々では閲覧できません。


3)自分の検査結果だけど、自分のものでない

上記の理由から、患者は自由には見れない。

自分のデータであるにもかかわらず、自分のものではない、といった感じ。


といったところでしょうか。


2.中身はどんなもの?

紹介する側の先生から、

紹介される側の先生にお手紙が入っているだけでなく、

以下のようなものが添付されているようです。


1)診療データ

・CTスキャンの画像

・遺伝子解析データ

・PET-CTデータ

・検査データ(写真やデータ)

など、さまざまなデータが入っています。

電子化されており、病院間共通のフォーマットでおおむねどこの病院でも閲覧ができる模様です。


2)組織サンプル

針生検の組織サンプルなどが、
シャーレ(懐かしい)にのって同封されていたりするみたいです。

病院直送の時もあります。


3)電子化された先生からのメッセージ

今までの経過や状況について、先生の所見がいろいろと書いてあります。

もちろん、紙で印刷してある場合もあります。



3.紹介状発行で戸惑ったこと

紹介状を書いてもらうとき、

転院やセカンドオピニオンなどについて

「先生の機嫌を損ねるのではないか?」

とか

「他院での診療に反対されたり、”出さない”って言われたらどうしよう!?」

などと、考えました。

用心して、二人で構えて病院に行ったこともあります(笑)



しかし、先生に言ってみると、特にそんな様子もなく、発行してくれました。

もちろん、いくつかの治療方針などには

「なぜ?」

と質問されたり、

「たぶんあまり効果がないですよ」

とやる前からその効果を否定されたり、ということもりました。

しかし、基本的に国立がんセンターの先生は患者の治療を消極的(笑)に支持してくれます。

他の病院にかかっても、主治医として引き続き看てくれる。

そんな、「黙って帰りを待つ良妻のような存在」、として我が家では一定の評価をしています。



もちろん、先生にもよると思います。


こちらの都合ではありますが、

わずか1週間で県立がんセンターから国立がんセンターに転院した際は、先生にはかなり冷たくされました。

(こっちの都合だから当たり前ですよね。)

が、紹介状はしっかりと書いていてくれました。



4.紹介状の使い方や裏ワザ

紹介状の使い方ですが、

以下のような場合に、その先の病院に提出します。

・転院

・セカンドオピニオンの受診

・ほかの治療を受ける際
たとえば、主治医で手術はできないが、他院で外科手術ができる、など。
うちは大阪の遺伝子解析、関東中央のラジオ波焼灼術などで使いました。


しかし、転院先が決まっていない場合もあったりします。

その場合には、宛先を書かずに紹介状を書いてもらうこともできるようです。


例えば、転勤になり、転勤先の病院の方法がない場合など。

なので、先生が拒否をしなければ理屈の上では宛先なしの紹介状も出してくれるのです。


紹介状は一般的に料金もかからないようです。

うちも特に料金はかかりませんでした。

また、発行には1週間程度時間を要することが多いようです。

もちろん、先生によってはその場で書いてくださる方もいました。



今回の一連の治療で分かったことがあります。

治療は自己責任で、専門医を探し出して選択肢を増やす。

状況に応じた治療を選択する、責任と義務、そして権利は患者にある。


それをスムーズにこなすために、紹介状の性質や特徴を知って、上手に利用したいものです。





2013年8月19日月曜日

その31 ラジオ波治療からの退院~GISTをやっつけた!?~

この1週間はお盆、とっいても仕事を少しお休みし、子供と一緒にいつつ、嫁の退院受け入れなどをしていました。


1.嫁が退院してきました

当所、5日~10日と言われていた入院でしたが、腫瘍が固く、でかいので延びに延びて、やっと退院してきました。。。
入院期間、3週間です。

嫁も「久しぶりのシャバは空気がいい」とか言ってます。
病院では、常々「病院の空気感や、食事、周りの患者の状況などで、かえって体調が悪くなる」と言っていました。
すごくうなずける感じがしますが。。。

「元気な人は”食事を合同で、自主的に行う”とか、自主自立でサービスをして、社会復帰を早くするとともに、医療費を引き下げるべき」
と柄にもないことを言っていました(笑)


2.治療のお話

それはさておき、治療の話を忘れないうちに整理しておきますね。

治療は全4回、ほぼ1週間に1回、肝臓ラジオ波焼灼術を行いました。
見た目の感じだと、13か所程度の針の穴があり、ラジオ波治療の痕跡が見られます。
みぞおち部分の7cmの主要箇所に傷が集中しており(7~8つ)、大きな腫瘍をやっつけるのにかなり苦戦した様子がわかります。
また、右のわき腹には、肋骨の間から針を刺した後も残っていました。

先生からは「門脈付近も含め、おおむね焼けているはずだが、100%ということはないだろう。特に7cmの腫瘍はなかなか厄介で、焼けていない箇所があるかもしれない」と言われています。

また、「ただし、もともと仮に100ある腫瘍が、現在5とか10の水準にあるということなので、生命の危険はぐっと後退したはずだし、今後も逐次検査しながら見ていこう」という話もしてくれました。


3.お金の話

詳細は明細を見せてもらって整理したいところですが、7月25日から8月16日までの入院で、合計約16万円でした。
高額療養の限度額承認申請をしているので、イメージは7月=8万、8月=8万というイメージです。
引き続き、グリベックを処方してもらう(それは国立がんセンターに)なので、できれば今月診療を受けて、処方、しかも3か月分を処方してもらえればしばらくまとまった治療費はかからなくなります。
ちなみに、グリベック3か月処方で20万円くらい(保険適用後)になるはず、なので大きいです。


4.今後の話

まずは10月に関東中央病院で執刀医に予後を見てもらうことになっています。
今後怖いのは(1)再発、(2)転移の大きくは2つ。
特に怖いのは後者です。
嫁は今のところ、薬も放射線も効きにくいので、転移が出たらその道の人に腫瘍を物理的に除去してもらうしかないためです。



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2013年8月9日金曜日

その30 気が付けば5か月が~GISTと戦う日々~

このブログを遡ってみてもらえるとわかるとおり、状況が刻一刻と変わっていることや、私も嫁も闘病生活を送るうえで、知識を新たにしたり、間違いがわかったり、考え方が変わったりしています。

今一度、自分の頭を整理する意味でも、経緯と現状、そして今後の展望を整理してみたいと思います。

1.発症と検査

■3月26日
会社の定期検診で「肝臓に腫瘍状のもの」が見つかる。たまたま「エコー検査」をオプションで付けていたため、発覚。

■3月29日
済生会東部病院にて、精密検査。CTやMRI、血液検査などをするも、肝臓部分の腫瘍7センチ他4つの計5つの発見以外、とりたてて目立った所見はなく、肝臓原発癌は肝臓が健康な人には起こりにくいため、原発探しが始まる。
この間、2回ほどの受診がある。

こののち、1泊2日の針生検(肝臓にブスッと針を刺して組織を取り、検査する)もやったが、結果はわからず。。。差額ベッド代も含めて5万円ほど(うち、ベッド代が3万円)!

また、このころ
「シーウィード」(14万円)などを試す。現在は服用しておらず。
また、「免疫療法」に道がないか、白金のプラチナクリニックに相談に行く、など外科的、科学的治療、免疫療法などを模索。


■5月1日
検査結果を夫婦で聞きに。
この日、夫婦ともに「重大ながんで、余命数か月もしくは数年」と診断されると覚悟していったが、「原発不明でこれ以上検査ができない」旨伝えられる。この間2ヶ月。。。
ここで神奈川がんセンターを紹介される。


■5月2日
神奈川がんセンター受診。
順番待ちで時間がかかるとのことなので、ゆうあいクリニックにて、初のPET-CTを受診。
保険適用で3万円程度。 
本当に勝手だが、先生が合わなかったのと、設備が古くて陰気だったので気持ち的に滅入り、国立がんセンターに転院。


■5月7日
ゆうあいクリニックで初PET。
保険適用で4万円程度。

その直後、こちらの勝手で県立がんセンターから国立がんセンターに移転。


■5月13日
県立がんセンターに東部病院の検査データ、取得した肝細胞、PETデータを含めた紹介状を受け取りに。
なので、PET等の結果等は全く分からず、国立に持越し。


2.確定診断

■5月16日
国立がんセンター受診。


■5月23日?
国立初診から、1週間ほどで「GIST肝転移、原発不明」と確定診断。
生検の組織診断で確定可能だったとのこと。東部病院は何をやっているんだか。。。
見切りでグリベック処方。


■5月後半
念のため、13年前に手術をした済生会横浜南部病院に当時の記録照会(また済生会か。。。)。
そこで、当時、「胃GIST」であったことが、組織診断結果と実際の胃組織から判明。
ただし、カルテがなく、詳細不明。
本人、家族は「胃潰瘍」と信じて疑っていなかった。


3.初期治療方針

”標準治療”としてグリベック服用。。。
当初は副作用が激しく、特に発疹とだるさがひどく、2週間服用ののち、1週間休薬。
明けてから4錠服用を3錠服用に変更。
朝食の量や服用タイミング等を調整し、副作用をほぼ克服。


4.遺伝子解析と治療方針変更

■6月12日
GISTERSから情報を得て、関東中央病院、小池先生受診。
「ラジオ波で腫瘍を焼けないか」相談。
「焼けそうである」旨回答をもらう。

■7月4日~5日
これもGISTERS経由で、大阪府立成人病センター、高橋先生受診。
PET-CTと13年前の組織を利用して解析。
詳細な遺伝子解析を行い、GISTのタイプを特定し、治療に役立てようとするも、薬物、放射線等の効きにくい「WILDタイプ」であることが判明。
また、「この数カ月で、腫瘍がやや大きくなっている」、とも。
高橋先生のアドバイスもあり、早急にラジオ波治療受診を決定。
処置日が7月26日(金)に決まる。


5.ラジオ波治療

■7月22日
国立がんセンター受診。
もはや「グリベックを処方するだけ」の状態だが、とはいえ主治医はここ。
担当医は相談もしやすいので、ありがたい。
ここでもCTをとり、腫瘍が大きくなっていることを確認。
ここまですでに3回ほど、国立がんセンターを受診。

■7月25日
関東中央病院入院。
今まで26日、30日、8月6日の3回のラジオ波焼灼術を受診。
現在も入院中。
当所「5日から10日」と言われていた入院日数も早くも2週間が過ぎ、長期戦の様相。


6.その他

■7月29日
友人の奥さん(タイ人)に自宅の風水を見てもらう。
ペットの遺骨が嫁の病気に影響を与えている、とのことで処分を決める。

また、その友人より紹介いただいた、先祖供養の先生にも定期的に相談を受けてもらっている。


7.費用や手続き

今まで検査や治療にかかった金額の総計は約387,000円(今回のラジオ波入院は除く)。
また、健康食品や風水などにかけたお金は約200,000円です。
ほぼ、60万円くらい。
今回の入院あわせて80万円ってところか。


ざっくりとした内訳は

  1. 確定診断までの検査費用:116,000円(CTやMRI、PET-CT、針生検とその入院など)
  2. グリベックの処方と診察:126,000円
  3. 神奈川がんセンターとゆうあいクリニック:40,000円
  4. 国立がんセンターの検査費用:40,000円
  5. 大阪での遺伝子解析とPET-CT:45,000円
  6. ラジオ波治療費と入院費:不明
  7. 文章料金:20,000円(保険会社のやつが1枚1万円もする)
  8. シーウィード購入代金:140,000円
  9. 風水の相談費用とそれに伴う小道具等の購入:30,000円+α
  10. 先祖供養関係の相談費用:30,000円くらい

といったところです。


また、実際に行った手続き、これから実施する手続きは以下の通り。

  1. 限度額適用申請:いわゆる、高額療養の事前手続きで。立替払いが不要になります。
  2. 高額療養(事後申請):嫁の場合、健保組合なので特に手続きは必要なく、勝手に会社の口座にふりこまれるので、後日会社から振り込まれる
  3. アヒル社がん保険手続:診断給付金、入院給付金、手術給付金、検査時の医療保険入院給付金(厳密にはこれから進める感じですが)
  4. S○N○社三大疾病給付金手続:がんと診断されたら向こう15年間給付が出るタイプ(一部70歳まで毎年支給。これも今から進める感じです。)


8.今後の展望

今後は大きく以下のような感じで、やることと心配事があります。
  1. 治療はグリベックを念のために飲みながらも、定期的な検査で腫瘍が出たらラジオでつぶす
  2. 転移が出たら、その部位の専門医を探して早めに対処
  3. 入退院を繰り返すことが予想されるので、子育てと仕事のバランスをどうとるか?(実家に帰るという手も考えている。。。
整理になっていないような気もしますが、こんな具合です。




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2013年8月5日月曜日

その29 ラジオ波治療(ラジオ波焼灼術)でGISTをやっつけろ!

WILDタイプと診断され、グリベックもスーテントも放射線も効かない、という嫁。
外科手術で切除も難しい状態の中、最後の砦、ラジオ波焼灼術(以下、ラジオ波治療)を受診することに。
入院前は「5日から10日で退院できる」という話だが、さて、その行く末は!?


1.ラジオ波治療とは?

解説しよう。。。
「ラジオ波焼灼術とは、皮膚を2~3ミリ切り径1.5ミリの電極を病変に挿入し、がんを100度に熱して死滅させる治療です。1回の焼灼で3センチの範囲を焼き尽くすことができます。焼き尽くされる範囲にがんがすべて含まれれば、切除をしたのと同じようにがんを治すことができます。」
治療と検査の最新医療情報より)
といったものの、よくわからないのでパクってみた。

このサイトは絵入りでイメージがわきます。
ラジオ波治療とは?

要は患部に針を刺して、先端から熱を出して腫瘍を焼切るのです。
個人的には「意外と古典的」と思いましたが、1999年より臨床応用開始、2004年より保険適用された、新しめの治療法なんですね。

そもそも、ラジオ波とはざっくり行ってしまえば、「電波」のことらしいです。
参考まで。

治療費は処置一回につき136,000円らしいので、その3割負担の4万円前後と聞いているが、まだ請求が来ていないのでなんとも。。。
たぶん、入院中に4回はやることになるので、処置費用だけで約16万円と見積もるが、実際には高額療養が該当するので、月9万円程度でそれ以上の負担は無い。これは入院費とも合算されるので、実際には9万程度の自己負担と、食事代、そして実費負担分(レンタル費用やTVカード代、冷蔵庫代など)で済みます。


2.処置の開始

嫁は肝臓の門脈付近に腫瘍がかかっているため、その部位はどうしても焼き残しが出てしまうとのこと。
100%焼切ることができないなんて、なかなかしんどい。
一時帰宅の前夜に嫁が荒れていたのもそういうところがあったみたいで、絶望感のようなものがあったのでしょう。

でも、腫瘍が100よりも5でも10でもゼロに近づけた方が、破裂~出血や肝機能の低下は避けられるので、絶対にやった方が良い。
というより、嫁の場合、グリベックやスーテントが基本、効かないので、これに頼るしかないのです。

なお、関東中央病院では火曜日と金曜日に処置を行っている。
嫁は金曜に処置すべく、木曜から入院。
術前に聞いていたのは、局所麻酔で焼ききる、とのことだったが、嫁は翌日までぐっすり。
で、「全身麻酔で痛みもなかった(と思う)」と初めは言っていたが、実は部分麻酔で、2回目は痛みと格闘することになる。。。

処置は嫁もはっきり覚えていないが、1時間程度で終わってしまうらしい。

術後の合併症として、痛みや発熱などが危惧されていたが、痛み以外はほとんどなく、中3日空けて2回目の処置に突入。


3.2回目の処置

2回目の処置は、痛みの引いた翌火曜日に。
その時にわかったこともいくつかあった。

1回目は全身麻酔かと思ったら、限りなく全身麻酔に近い部分?麻酔だそうな。
嫁曰く、「2回目は朦朧とする意識の中で、激しい痛みで「イタイイタイ」とのたうちまわったことだけ覚えている」そうな。。。
おー痛い、恐ろしい。
ちなみに、痛みを感じない人もいるらしい。

私も、数週間前に親指をスライサーでそぎ落として血が止まらず、麻酔ののち電気で血管を焼切って止血したのだが、麻酔が効いているにもかかわらず、チリチリと焼ける感じが激烈に痛かったので、何となく想像に難くない。。。
それが、腹に針をブスッとさして、100度でしかもたくさんチリチリやっている感じかと思うとぞっとする。

通常は全身麻酔するのかもしれないが、うちの嫁はサイズがでかくて数が多いため、呼吸を止めたり、吐いたりしなければならないらしく、それくらいができる感覚は残しておくのではないか?とのこと。
ただし、嫁は呼吸を止めたり、吐いたりした記憶は無いようです。。。(苦笑)


4.処置後と現状

処置が終わって目が覚めると、針を刺した個所から激しい痛みを感じるようで、丸1日は棒に振ってしまう。
その後も一時帰宅時に子供が頭をお腹に乗せたところ、「イッたーい!!」と大声でのたうちまわっていたので、かなり後々まで痛みが残るみたいです。

他には、肝臓部分がぽっくりと腫れ上がっているように見えるのと、腹筋がタルタルになっている感じがしました。
腹筋はもとからかもしれませんが(笑)
あと気になるのは、嫁は「お腹を動かすと、ギスギス音がする」とも言っていて、焼いた腫瘍が違和感を感じているのかもしれません。

嫁の腫瘍は、数やサイズが面倒だからというだけでなく、焼切るのに固いという、ゲームのキャラでいえば防御力が高いやつ=カタイので、うまく焼切れていないらしくて、2回の処置で「半分イったかな!?」というくらい。。。(-_-;)
単純計算してもあと2回は処置が必要。
なんだかんだで、1週間に1回程度しか処置できないので、通算4週間くらいは入院する羽目に。。。

火曜日(明日だ!?)に3回目の処置、そして多分1週間あけてまた火曜日に4回目。
その先はわかりません。
会計及びその後の措置など、またレポートしますね。

2013年7月17日水曜日

その27 グリベックが効かない!? 遺伝子解析~GIST セカンドオピニオン~

大阪府立成人病センター、高橋先生にセカンドオピニオン的に遺伝子解析をしていただきました。
今日は、解析に至った経緯と解析の結果、今後の展望を書いておきます。
少し長くなるかもしれません。

このブログには何度か書いていますが、複数の人間で話を聞くことは、自分の命を守る上で重要なポイントだと痛感しています。
ちょっと大げさで過保護なような気もしますが、嫁と一緒に大阪まで行ってきました。

1.GISTERSの情報

今回の経緯にちょっと触れると、GIST患者のための情報ページで嫁が情報集めをしています。
私もたまに見ています。
ここには掲示板などもあり、患者同士で情報のやり取りをしています。

実は今回の病気に関して、私も医療従事者の親友や製薬会社、保険会社、政治家や地方の有力者、友人などにいろいろと協力を頼んできたのですが、なかなか難しいところがあり、行き着いたのが患者同士のネットワークでした。
なんだかんだで、やはり病気のときは患者の経験談が強い。
しかもGISTは希少な病気で(10万人に1~2人程度の出現率とも言われています。つまり日本中の患者数が1000人とか2000人の世界です)、他のがんと一緒くたにできない事情があります。
中には医者並みの知識を持つ方などもおり、本当に馬鹿に出来ないネットワークだなぁ、と思いました。

そのGIST患者の掲示板内に嫁が書き込んだところ、多くの励ましの言葉や、治療に関する本当に有益な情報が得られました。
また、嫁のためにみんなで集まってくれたりと、同朋意識、同志意識が強いです。

実は私の知人友人に相談すると、大半は健康食品やサプリメントの話、短絡的に「がんと言ったらここ」「がんなら重粒子でしょ」みたいな話になってしまって、それ自体悪い事ではないのですが、みんなが言っている事が違うし、効果や治療法には個人差があるので、困ってしまいます。
最近はこういう話になると正直「またか」という感じでした。。。みなさん善意でやってくれているので申し訳ないのですが、すみません。

患者ネットワークの話に戻ります。
ネットワーク内の話の中で二人の医師に大変興味を持ちました。
それが、関東中央病院の小池先生と大阪府立成人病センターの高橋先生です。
前者は肝臓のラジオ派治療の名医、後者はGISTや肉腫などの研究、解析をしています。


2.受診

ということで、藁をもつかむ思いで、二人の医者にかかるため主治医の国立がんセンターから紹介状を書いてもらいました。
ちなみに、紹介状についても面白いこと、というか、疑問に思う事が多々あるのでまた書きます。

実際には関東中央に一回かかったのですが、「高橋先生の解析を待ってからの方が良い」という小池先生のアドバイスもあり、大阪成人病センターに行きました。

今回の検査の目玉は
1)PET-CT(2回目)

2)遺伝子解析(GIST組織から解析)
です。

今回、嫁がGISTになってよく分かった事なのですが、単純に「~がん」と言ってもその遺伝子のタイプで進行が早かったり、悪性度が高かったり、薬が効きやすかったり、放射線が効きやすかったりといろいろな特徴がある、ということ。
そのため、遺伝子解析をしっかりすると治療方針が決めやすいのです。
しかし、日本の医療では詳細の遺伝子解析は実施していない、もしくは保険適用外のことが多く、GISTの場合もどうやら遺伝子の中でもエクソン9ないし11に異常があるかどうかの検査のみが保険適用、いわゆるがんセンターでの”標準治療の一環”とのことでした。
ちなみに、「標準治療」これキーワードですよ。


ちなみに、PET-CTも保険適用外のことも多いです。その場合は10万円かかります。
保険適用の場合、3割負担なので約3万円です。
勉強不足で、保険適用要件はよくわかりません。


PET-CTとは、がん細胞の大好きなブドウ糖の入った放射性薬剤を注射し、CTをとるのですが、がん細胞がある箇所がブドウ糖を取り込んで活性化し、それが放射線で光って見えるので、体のどの部位にがんがあるのか、どの程度の大きさで、どれくらい活性化しているのかが簡単に分かります。


そして遺伝子解析です。
今回、東部病院で針生検(おなかに針をさして肝臓の細胞を取る)をしたのですが、すでに細胞の量が足りずに再度細胞を取ることになるかと思いきや、ナント!?13年前に胃を切ったときの横浜南部病院の細胞(切除しているので大量にあった)がまだ残っていたので、それを取り寄せて使う事に。。。

この手続きは嫁が自分でやったのですが、結構難航しました。
そもそも13年も保管義務が無いので、組織があること自体が奇跡でしたが、現場レベルではその組織や当時の病理組織診断結果を出す事に強い抵抗感があったようです。
まぁ、こちらも当時の治療にはかなり疑問がありますし、告知もまともにされてなかったのではないか、と疑っているので、それを感じ取ったのかもしれません。

が、何とかもらう事が出来ました。


この取り寄せた組織は数週間前に大阪に先に送って解析をお願いして置きました。

嫁は前日に検査を済ませ、私も大阪入りし翌朝の結果報告に備えます。。。


3.遺伝子解析の結果

ちょっと難しい話をします。
自分もよくわかっていないことが多いのですが、GISTではc-kit遺伝子の異常もしくは血小板由来増殖因子受容体(PDGFRA)遺伝子の異常が見られます。
c-kit異常の場合、遺伝子のエクソン9、11、13、17のいずれかに異常が見られ、このパターンが80~90%。
PDGFRA場合、エクソン12、14、18の異常が見られ、このパターンで10%程度だそうです。
c-kit異常とPDGFRAの異常が両方おこることはないらしい。

残り5%程度がそのどちらにも異常が無いタイプで、もともとの野生の人間遺伝子から異常(変化)がないことから「野生型(WILDタイプ)」と言われています。

実は、大阪府立成人病センターにかかったときにはc-kit異常がないことはわかっていました。
先生が機転を利かせてくれて、全結果がわかるより先に連絡をくれたものと思われます。
そこで、投薬でなく、腫瘍切除の物理的療法に切り替えた方がいいのでは?という提案がありました。しかも、切るならラジオの小池先生が良いのではないかと。
後日、連絡が来て、PDGFRAにも異常がなく、WILDタイプであることがわかりました。
薬も放射線も効きにくいんだそうです。

どうも研究の結果からも、嫁が患者会や掲示板を見ている限りでも、若年発症のケースはWILDタイプが多いという、統計データと感覚があります。
嫁も思えば25歳で胃GISTですから、そうかもしれませんね。
ただ、WILDは病気の進行が遅めである、という特徴や予後が良いという傾向もあるそうです。
嫁は薬が効かないことに対して大きな落胆をしていましたが、まだ次の手があるので、絶対にあきらめません。

ところで遺伝子解析ですが、ここまで調べると保険適用外で実費が8~10万円くらい?かかるそうです。
ところが、大阪府立成人病センターは研究のための基金からその費用負担をしていただける。
もちろん、検査結果は研究データとして提供することになるし、研究成果が出ることを期待しています。(ちなみに、GIST専門の研究というよりは肉腫の研究の模様だが)
数分間のヒアリングアンケート(酒は飲みますか?的な)と今回の費用や趣旨の説明を受けます。

4.今後の展望

グリベックやスーテントは基本的にc-kitやPDGFRAの異常に作用する薬であり、異常のないWILDタイプには効かない。
正確には効きにくいといった方が良いかもしれません。個体差もあるので、効く可能性もある。多くの先生もその可能性があるので、服用をするめることが多いようです。
そのため、残された効果的な治療方法は物理的に腫瘍を切除する、という方法です。
この点、2004年?からラジオ波治療が保険適用されるようになり、中でも関東中央病院の小池先生が肝臓ラジオ波の名医と伺い、高橋先生、国立がんセンターから紹介状を書いてもらうことになり、受診に至りました。

今後は、ラジオ波治療を受け、物理的に腫瘍を焼切ります。
ラジオ波とは、1.5ミリ程度の針のようなものを肝臓の局部に差し、先っちょの電極から電流を流し、100度の熱線で焼切るといったものです。
1回の施術で一般的に3センチ大、3か所程度まで焼切れるそうですが、腕のいい先生ならもっと大きく、そしてもっとたくさんできるそうです。
嫁の場合、最大7センチ弱、数にして5つ腫瘍があるので、1回の施術で終わらないかもしれません。
入院期間は5日から10日程度、あとは出たとこ勝負です。

予後に関しても腫瘍が再発すればその都度ラジオで焼く、というのが主流の治療法になりそうな予感です。


費用は保険適用で4万円程度、副作用も大きくないし、開腹もいらないので一般的に体にやさしい治療である、と言われています。
ラジオ波の結果などはまた追って報告するようにします。